能のシテ方(主役)
世界無形文化遺産「能楽」は、大和猿楽四座、 結崎座(観世流、川西町) 外山座(宝生流、桜井市)円満井座(金春流、田原本町) 坂戸座(金剛流、斑鳩町)をルーツとし、奈良県が発祥の地です。
観世流 流祖観阿弥は三重県上野市に座を起こし、奈良の結崎に移り結崎座を名乗り観世座と称した。
現在の宗家は26世観世清和 宗家の他に分家で銕之丞家、梅若六郎家があり関東・関西に多数の弟子家があり能楽協会に登録されている会員数の最大流派。(人間国宝片山九郎右衛門を輩出)
奈良県川西町寺川畔に「観世流発祥の地」の石碑がある
宝生流 流祖は観阿弥の長男宝生太夫、もしくは観阿弥の子蓮阿弥。大和猿楽の外山座の流れをくむ
現在の宗家は19世宝生英照
奈良県桜井市宗像神社境内に「宝生流発祥の地」の石碑がある
金春流 流祖は秦河勝もしくは毘沙門王権守。大和猿楽の円満井座の流れをくむ。一番古い流派といわれている。
現在の宗家は80世金春安明
奈良市興福寺境内に「薪能金春発祥の地」の石碑がある
金剛流 大和猿楽坂戸座の流れをくむ。「舞金剛」と言われる豪快の中にも優美、華麗さを持った芸風が特徴
現在の宗家は26世金剛永謹(京都在住)
奈良県斑鳩町竜田神社境内に「金剛流発祥の地」の石碑がある
喜多流 流祖は金春と金剛との間に生まれた者で謡は金春、型は金剛と言われてます。最後に能5流の1派に入りました。
現在の宗家は16世喜多六平太
能のワキ方(助演)
高安流 現在の宗家は14世高安勝久
福王流 現在の宗家は16世福王茂十郎
宝生流(下掛宝生流) 現在の宗家は12世宝生閑
人間国宝 宝生閑を輩出
囃子方
笛方
一增流(人間国宝藤田大五郎を輩出)、森田流、藤田流
小鼓方
幸流、幸清流、大倉流、観世流
大鼓方
葛野流、高安流、大倉流、石井流、観世流
太鼓方
観世流、金春流
狂言方
大藏流 流祖は金春禅竹の子四郎次郎とされる。
現在の宗家は25世大藏彌太郎、宗家の他に山本東次郎家、茂山千五郎家(人間国宝茂山千作を輩出)、茂山忠三郎家、善竹弥五郎家等がある
奈良市ならまちに「大蔵流宗家屋敷跡」の石碑がある
和泉流 流祖と見られる山脇和泉守元宜は尾張藩に仕え、名古屋・京大坂・金沢に勢力を張っていた。
三宅藤九郎家、野村万蔵家・万作家(人間国宝野村萬を輩出)、野村又三郎家がある