一休寺能
日時 10月1日午後5時半始
場所 京田辺市薪里ノ内102
酬恩庵一休寺
今年で第28回を迎えます一休寺薪能が、中秋の名月の翌日、重要文化財の方丈にて、一休禅師像の目と鼻の先での能・狂言が演じられました。
演目 金剛流仕舞 「松風(まつかぜ)} 金剛龍謹
大藏流狂言 「因幡堂(いなばどう)」 茂山あきら
因幡堂(いなばどう)
妻が大酒を飲み所帯の事はなにもしないので、愛想をつかし妻が実家に帰ったのを幸いに離縁状を届けさせる。
とは言うものの一人暮らしは不便と、因幡堂のお薬師様に妻乞いをするため出掛ける。お薬師様に祈誓し、通夜を
しようと眠りに入る。
さて、親里に離縁状を届けられた妻は大きに腹を立て、聞けば因幡堂に妻乞いに行ったというが、その真偽を確
かめるため因幡堂にやって来る。眠っている夫を見付け、薬師如来であるかのように霊夢の告げを与える。目を覚
ましその告げを喜んだ夫・・・・さてどうなります事か
金剛流能 「乱(みだれ)」 金剛流宗家金剛永謹
中国かね金山の麓に親孝行な高風(ワキ)が住んでいた。ある夜不思議な夢を見、楊子の市に出て酒を売るうち
に次第に富貴となって行くのだが、この市の立つ毎に来て酒を飲むものがいて、いくら飲んでも顔色が変わらず、
不思議に思った高風が名前を尋ねると、海中に住む猩々だと名乗る。ある秋の月夜に、高風は潯陽の江のほとりで、
壷に酒を用意して待っていると、やがて猩々(シテ)が海中より浮かび出て、高風と酒を酌み交わし、舞を舞い、
高風の心の素直さを褒め、汲めども尽きぬ泉の酒を壷に入れて高風に授ける、というところで、高風の夢は覚める。
しかし、夢中の泉の酒壷は、現実に存在し残っていた。そして高風の家は長く栄える。