わかくさ能 二日目

遷都1300年記念 大和猿楽四座・奈良の能と狂言
新春わかくさ能
  1月11日午前12時半始
  場所 奈良市奈良県新公会堂能楽ホールにて
  演目
    奈良と能(2) 本日の演目解説
     NPO法人奈良能理事長 石原昌和
     宝生流シテ方辰巳満次郎師、国栖の解説
     観世流シテ方林本大師、野守の解説
     観世流シテ方山中雅志師、面の解説
                      独調「百萬(ひゃくまん)」 

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    宝生流能 「国栖(くず)」 辰巳満次郎
大友の皇子に都を追われた浄見原天皇(天武天皇)は吉野の山中、国栖まで逃げ延び、老夫婦に出会い、空腹の天皇に根芹と国栖魚(鮎)を献上する。残りの魚を賜った老翁が吉凶を占うべくこれを川に放つと不思議にも生き返ったので、やがて都へお帰りなる吉兆だと喜んでいるところへ、追手が迫るが天皇を舟の下に隠し追っ手をあざむいて追い返す。
やがて夜も更け静まり、天皇のお心を慰めようと思う内に、妙なる音楽が聞こえ、老夫婦の姿は消えかわりに天女が現れ舞を舞い、つづいて蔵王権現も出現して激しく虚空を飛び巡り、天皇を守護することを約束し、御代を祝福する。

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    和泉流狂言 「川上(かわかみ)」 小笠原匡
川上の地蔵は、吉野の奥の川上村にある金剛寺の本尊で、役行者が祈り出したものと伝える。吉野の盲人がこの地蔵に願をかけて目が見えるようになったのだが、そのためには妻との離婚が条件であった。「いやいやとかく、みどもが目には代えられぬ」と帰途につき、迎えに来た妻に会う。「黒い涼しい目になりました」と喜ぶ妻に、その条件を伝えると、妻は「あの川上の焼け地蔵の腐り地蔵めが」と怒り、絶対に離婚はしないと言い張られ、夫は折れて妻の言うままになる。一度は助けて明けてくれた目をつぶしはなさるまいと言ってるうちに、再び目が見えなくなり、ともに悲しむが「最前の杖をば捨てまいものを」と言う夫の手を、妻はしっかり引いて帰っていく。

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    金春流仕舞 「井筒(いづつ)」 金春穂高
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    観世流能 「野守 天地之声・黒頭(のもり てんちのこえ・くろがしら)」 上野雄三
羽黒山の山伏が大峰葛城山に行く途中、春日の里に着き、折りよく出会った老人に謂われのありそうな池について尋ねると自分達のような野守が姿を写すので「野守の鏡」と言うと答え、本当の野守の鏡とは昼間は人となり夜には鬼となって野を守る鬼神の持っていた鏡の事だと語る。山伏がまことの鬼の持つ野守の鏡を見たいというと、それを見れば恐ろしく思うだろうから、この水鏡を見るようにと言い捨てて、老人は姿を消す。
里人に野守の鏡について詳しく聞かされ、先程の老人は鬼の化身かと思い姿を消した塚の前で祈っていると、鬼神が野守の鏡を持って現れ、天地四方八方をくまなく写しだし、すはや地獄に帰るぞと、大地を踏み破って奈落の底へ入って行く。

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by easysailing | 2010-01-11 20:10 | 演能日誌


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